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脳内桃色領域。常夏前線停滞中。
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麗夢が崇拝する神・する賀ちーご様宅の素敵な小西弥九郎君と、ウチの残念な小西行長君がひっくり返るお話。
是非ちーご様宅(sara更紗/リンクにあります)をお先にご覧になって下さい。

※ウチの小西は宇喜多の配下なのに『小西行長』として清正とラブラブしちゃってる、時代無視な設定です。
でも宇喜多では『弥九郎』と呼ばれています。
ややこしいですがご了承下さい。

台詞内を除き、基本的に
弥九郎=ちーご様の小西
行長=麗夢の小西
です

ちーご様に限りお持ち帰りしておkです、需要は1000パー無いですけど。




※sara更紗のファンである・ちーご様のキャラ達が大好きだって方はバックプリーズ。残念な感じに仕上がっております故。





















夢を見ている。

夢を見たまま理解した。
一部だけ長いワックスでハネさせた藤色の髪に、平仮名で名前を胸に書いた着物、動きやすい様にその裾を捲った姿の青年。
誰?──そう訊こうとしたのに、

──嗚呼、僕や……

何故かそう零れた。意味もなく手を差し伸べる。彼もまた指を此方に向けてきた。
そして

触れた、刹那──



岡山城の一室、行長はゆっくりと目を開けた。眼鏡のまま布団に入っていた様だ。単なる硝子の眼鏡を外して、行長は起き上がった。
行長は首を傾げる。
「……ん? 確か僕、ぜんとー(『全登です、てるずみ』と全登が読み方を訂正する声が聞こえた)ちゃんに仕事任せられて……」
机で仕事やっとったんちゃうんやっけ……?
「というか、全然見たことない部屋やねんけど……!?」
いつも余裕ぶってる行長も流石に焦ってきた。
取り敢えず現在地を理解しようと、見知らぬ和室の窓を開けた。滑らかに広がった空は抜ける様な快晴だ。
手に持ったままだった眼鏡を無意味に掛け、恐る恐る顔を出すと、見慣れた城下が現れた。驚愕を禁じ得ない。
「まさか、嘘やろ……此処、岡山城…?」
すると。
ぐわら、と勢い良く部屋の襖が開け放たれた。
「弥九郎、稽古つけてくれるって言っておったじゃな──」
飛び込んだ少年は、行長を見てポカンとした顔をして、
「誰?」
そう尋ねた。行長は吃驚して訊き返す。
「今、弥九郎って言いはりました……?」
「だって此処は弥九郎の部屋じゃ。どうしてお兄さんが居るんじゃ?」
「弥九郎の、部屋……ねぇ…」
 パラレルワールドって奴……?
「のう、此方の質問は…」
焦れったそうに少年が催促すると、行長は困った様に笑って見せた。
「僕も“小西弥九郎”やで。キミは?」
「宇喜多……八郎…。でも弥九郎は貴方じゃないよ」
八郎は小首を傾げた。ふわふわの空色の髪が動く度に揺れる。丸く大きな瞳は子犬を思わせる。行長の知る八郎より若干幼そうだが、纏っている純真無垢な空気は大差無い。
こっちの坊ちゃんも可愛えなぁ、と1人和みつつ、かがんだ行長は諭す様に言う。
「僕も弥九郎なんです」
「同じ名前?」
「んー……ちょおっと違うなぁ。貴方が知ってる弥九郎と僕は、同一人物やないねんけど同一人物なんよ」
「解らん…」
「そうやねぇ……この世界とは別の場所に、この世界とそっくりな世界があるんですよ。住む人は皆同じ名やけど、少しずつ違う。僕はその“違う世界”の“小西弥九郎”なんです」
「つまりあの世から来たんか?」
いきなりややこしい事を言われ、困った顔をする八郎に行長は苦笑を漏らした。
「何か解釈違うけど……まぁ良いか」
「異世界、か。面白い話だ」
「!」
いきなり降ってきた声。見れば、何時の間にか隣に男性が立っている。八郎の声が弾んだ。
「父上!」
「『父上』……? 貴方は、“宇喜多直家”様ですか」
「ああ」
ゆるりと口元に弧を浮かべる姿は、同性の行長さえ見とれる美形だ。長い睫が縁取る綺麗な瞳も、首元で踊る髪も、質の良い生地で出来た着流しも漆黒。妖しさまで漂う美人である。
「……何処の直家様も綺麗なんですねぇ…」
「ん? 何だって?」
「いえ、此方の話です!」
思わず漏れた独り言を誤魔化す。直家は気にせず流した。
「しかし其方はえらく西洋かぶれなんだな」
「あぁ、服装ですか? そうですね、かなり変わった奴が多いです。……エクステなんて付けてんのは僕ぐらいですけど」
「えくすて?」
「つまり付け髪の事ですよ、坊ちゃん」
そう説明し、右肩に掛かっている紅の毛を弄ってみせた。
八郎は興味深げに見詰める。
「地毛じゃなかったのか…」
「ええまぁ」
「“宇喜多直家”も西洋かぶれか?」
「直家様は……和服ですね。ああ、刻み煙草は吸いはります」
「煙管か」
「はい。でも吸うんは良いんですけど、あの人、人に向かって紫煙吐きはるんですよ!」
「ふっ……それは酷い」
くすりと直家は笑う。日頃言えないのか、行長は一気に饒舌になる。
「解るお方やわぁこっちの直家様は! ウチの世界の直家様は本当に鬼畜なんですよ。息子以外生物やと思うてないし、他人を苛める事しか考えないし、家臣は良いトコ下僕扱いやし! 兎に角人のココロっちゅーモンがことごとく無い!!」
八郎は付いてゆけずにぽかんとし、直家は噴き出した。
「くくっ……成る程、面白いな。酷い言われ様だ。……名は同じでも惚れる相手は違うらしい──」
「へ?」
「いや、何もない」
まぁ此方に留っている間はゆっくりしてけよ──それだけ言って直家は八郎を連れて踵を返した。





直家がふらりと廊下を歩いていると、淡い栗色の髪が見えた。
「やっぱり……間取りは一緒やねんなぁ……」
「岡山城だからな」
「……直家様、足音消して背後に近付くの趣味悪いんちゃいます?」
「気付いていたんなら良いだろう」
うわぁ、と驚くかと思いきや、異世界の弥九郎は手強いらしい。
「驚かへん事に驚きはりました?」
手強いどころか、ニッと笑って見せる。直家は不敵に笑んだ。
「まさか。奴とお前が似ていない事はすぐ解る」
「じゃあこっちの“僕”はどんなんです?」
「単純馬鹿だ」
「ズバッと斬りますねぇ…」
クスクスと行長が笑う。
「でもそんな単純馬鹿が恋しいんでしょう?」
「何?」
「そうですね……貴方は誘い受けと見た」
「何の話だ」
「僕が代わりになってあげましょうか……?」
行長が妖しく声を落とす。
「は?」
直家は無意識に1歩下がった。
「“弥九郎”が恋しいんでしょう、愛しいんでしょう、心配なんでしょう」
「……そんな訳…」
行長が近付いてくる。後退りをするがすぐに間合いを詰められる。仕舞いに壁に押し付けられる格好になる。
行長の声がじわじわと鼓膜の奥を溶かす様だ。
「お前、何を…」
「“僕”と“もう1人の僕”──どっちがキス上手いでしょうかね?」
吸い寄せられる様な瞳に見詰められ、直家は声を詰まらせた。
ぐっと顔が近付く。直家が覚悟した、刹那、

「なーんちゃってっ♪」

行長が満面の笑顔に切り替えた。
「──は?」
「澄ました顔した人見ると崩したくなるんですよねぇ…」
「お前…」
直家は殺気を帯びた視線を送った。
「可愛い顔したはりましたよ♪ そういう表情は、好きな人以外に見せちゃ駄目ですよ?」
「……この俺をからかうとは…なかなか良い度胸だ。刀が無くとも仕込みはしているわ!!」
直家は懐から鉄扇を取り出し一閃、間一髪かわした行長の髪を数本切り落とした。
「危ないですって直家様!」
「自業自得だ」
再び風を斬る音が響く。行長は後ろに飛び退いた。
「うわっ!」
そのまま背後の襖にぶち当たった。次の攻撃を構えていた直家も巻き込まれ、襖ごと倒れ込む。
まき上がる埃。
だが目の前は砂埃より白く染まって行った。



目を開けて最初に聞いたのは、震えた声だった。涙をこらえる、清正の声だ。
「もう一度言ってみろ、俺が、俺が1000人居ても──」
 僕帰ってきた………みたいやけど、めでたしメデタシではなさそうやな…
「小西、貴様が誰を好こうと関係無いぞ。俺は貴様が大ッッ嫌いなのだから……!!」
「──そら酷いなぁ、清正ちゃん──…」
「!!!」
清正が驚いた一瞬の隙に、刀を握る手を封じる。
久々に見た清正の瞳は涙を湛えていた。清正が暴れる。
「触れるな!! 貴様にとって俺は、1000人居ても宇喜多殿に……かなわ──
「まさか」
幼子をなだめる様に頭を撫でてやる。
「僕は清正ちゃんが一番やで……」
「嘘だ!! ならばさっきのは何だったんだ!」
「さっきの? あぁ、もう1人の“ボク”が何か言うた?」
「はぁ?」
「ま、元に戻った最初に見た顔がキミで嬉しいわ」
懐かしそうに清正の黒髪を弄り、理解出来ていない清正の唇に唇を重ねた。


「ただいま」































締まり悪い!!!
そしてちーご様御免なさい!!!!(ジャンピング土下座)
もう御免なさいな所が多すぎて言い切れません。
取り敢えず、

結 局 行 清 か い !! (本当にね)


でも今回はただ単にちーご様の直家様を狼狽えさせたかっただけなんだよアハハハハ☆←
というか
行長のキャラ崩壊バロスwww
直家様に手出したのはちょっとやりすぎたかな。まぁウチのキャラだから崩壊しても良いかー←
直家様に狼狽えて貰うにはこうするしか無かったのだよ! すまん行長!



最後の奴はつまり、多分同時に頭を打ったんですよ多分ー(いい加減!)
オチを考えずに書くタイプだからもうgdgd\(^O^)/



御免なさい本当に御免なさいガチで御免なさい調子に乗って御免なさい死んで詫びます御免なさいちーご様ファンの皆様御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい…


以下おまけ

2009.8.3(MON)





口付けに対する清正の抗議より先に、背後から声が飛んできた。
「よーお、イチャつくのもい加減にしろよ、下僕1号?」
「な、直家様……ご機嫌麗しゅう…」
振り向けば、訳も解らず目を全登に閉ざされている八郎、相変わらず鋭い視線で此方を射る直家、バツの悪そうな顔で控えている全登が居た。
「八郎の教育上悪いじゃねぇか」
「い、いやぁすみません」
ふっと、直家が笑った。
「やはりその薄笑いがあってこその、“お前”だな」
「薄笑い…?」
「あんな素直なキャラじゃ調子狂うぜ」
「素直だったんですか?」
「ああ、その上──」

──“宇喜多直家”にベタ惚れだった──

驚愕に凍る行長に、直家は愉快そうに紫煙を吹きかけた。
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